大きな不幸と小さな奇跡

人生の中には色々なツラい経験した人が多いと思う。慰めあったりする為のブログではないが自分の半生を語る事で世の中の誰かが救われたり前向きになれたらと思います。

突然の別れ

どーも、こんばんは!

 

最近は娘のグチを聞きたがるフジタカです。

 

第3話 「突然の別れ」

 

当時の僕には両親以上に家族といっても過言ではない愛犬のミッキー。

 

一軒家に住んでた時の記憶は曖昧な部分が多いだけに、

鮮明に覚えてる内容は少ない中でミッキーの思い出は現在の歳になっても覚えている。

 

不思議な感覚だなぁと改めて、

人の記憶は良いも悪いも強烈なインパクトがないと曖昧になり、

忘れていく不思議な生き物だ。

 

それ以外に覚えてる事は、、、

家に母親が居た記憶がないが夜遅くに父親が帰ってくる毎日だった。

決まって、冷蔵庫に冷凍された物を姉と2人で温めて食べていた。

 

印象的なのは、「カレー」

基本的に冷凍して作り置きが出来るからか献立の頻度が異常に多かった。

 

ちなみに当時の母親の仕事は分からないが、

父親はギャンブル好きのパチンコ店員の仕事についていた。

今、思えばサービス業だし朝から晩まで仕事して、

休みは子供たちを放ったらかしてギャンブルに飲み込まれていたのだろう。

 

それでも何故か、ある日の夜中の寝ている父親と姉、僕は映画を観ていて、

 

題名は「ゾンビ 死霊のはらわた

 

誰が借りてきたかは不明だが、

寝ている父親のお腹に横たわりながら怖いシーンでは目を隠して、

『ドキドキ』しながら観てた事を覚えているのも不思議だ。

 

そして、

そんな数少ない記憶に残るくらい

大切なミッキーとの別れは本当に突然にやってきました。

 

 

ある日、母親が 「引越しをする」と言ってきた。

僕はまだ小さかったので、

住んでた一軒家をどうしたのか

何故、急に引っ越しをしなければならないか

 

全然、理解していなかったし、知りたいとも思わなかった。

 

ただ、住んでた町から同じ県内だが町が変わる事、

そして市営住宅になる為、

飼っている犬は手放さなければいけない事を伝えられた時、

環境が変わる事よりも

ミッキーと別れなければならない事が何よりもショックだった。

 

離れたくない故に幼いながら毎日、

一緒に寝ていたが今まで以上に抱きしめ、泣きながら寝て過ごした。

 

それでも遂に別れの日がやって来た。

 

引き取ってくれる人も周りには居なかったのか、

保健所に預ける事になった。

僕はミッキーとは離れたくなく抱きついたまま、離れずにいた。

 

たくさん泣いた。

その当時で一番、泣いたと思う。

 

みなさんにも経験された方はいると思います。

 

「大切な家族との突然の別れ」

 

本当にツラいものです。

僕の最初の「大切な人(犬)の別れ」です。

 

その頃の僕には

保健所やセンターと言った場所がどういうところなのか良く分からずにいました。

大人になるにつれて、

その場所は引き取り手が居ない場合は

動物達が殺処分されてしまう事を知り、

ミッキーがその後、どうなったのかは分からずにいます。

 

ただ、大人の身勝手さに怒りを覚え始めたキッカケになった出来事でもあります。

 

実は後日談になるが不思議な体験をした。

 

ミッキーと離れてから数年後、

僕がたしか小学1年の終わり頃だったと思う。

学校の帰り道、

街中のため人や車の交通量もある中で前から一人の女性が歩いて来た。

 

遠目でわかるくらい真っ白なワンピースに

黒いロングヘアの綺麗というより可愛らしい感じの大学生くらいの女性だ。

僕がその女性とすれ違う瞬間、

 

ボソボソとだが確かに 「ありがとう」 と聞こえた。

 

そしてすれ違う時に一瞬だが、

懐かしくなじみの匂いがして僕は思わず、ハッと振り返った。

 

しかし、女性は居なかった。

消えてしまったのだ。

 

日中の人通りがある中で何故か、

その女性が視界に入り、

そして真っ白な外見にあの懐かしい匂い、

間違いなく、僕の大切な家族の「ミッキー」だ。

 

その後、帰ってから直ぐに姉にこの話をした。

すると姉から

 

「きっと最後にミッキーが大切な人にお礼を伝えに来たんじゃないかな」

 

 

よく、虫の報せなどの不思議な体験談は聞くけど、僕は信じている。

何故なら、離れてからどうなってしまったのか分からなかったが

最後にミッキーが会いに来てくれたんだと思っているからだ。

 

小さな奇跡が僕に起こったのだ。 本当に大切な人との別れはツラいものがある。 しかし本当に大切だからこそ、きっといつも貴方のそばで見守ってくれていると思う。